こんにちは、プロクルードローンスクールの一居です。
一等無人航空機操縦士の学科試験、実地試験、身体検査に合格し、合格証が発行されました。
学科試験と実地試験は非常にレベルが高く、一筋縄ではなかなか合格ができないと感じました。
今回は、試験の所見をお伝えしたいと思います。
学科試験
学科試験は二等に比べると、航空機の滑空距離やフレネルゾーンの計算といった物理の計算問題や、運航のリスクを可能な限り低減するための最適な対処方法を選択する問題が追加で出題されます。
法律関係の知識は、二等に合格された方であれば、特に問題なく解くことができますが、計算問題は問題の公式を覚えておく必要があります。また、リスクに関する問題は、実務を普段から行っている方にとっては、そこまで難しくは無く、「一番安全な飛行はどれか」を選択できるかどうかにかかってきます。
90%以上の正答率が必要となりますので、70問中63問の正解が必要です。計算問題については全体で6問ほど出題されましたので、特に計算問題は落とさないように予習をしっかりすべきです。
実地試験
一等の実技試験は屋外で実施しますので、風の影響を受けながらの飛行になります。さらに、すべての試験項目がGNSS(GPS)はOFFの状態、いわゆるATTIモードでの飛行となりますので、普段から屋外でATTIモードで飛行したことが無い方は、苦戦します。機体を正面に向けた状態だけでなく、左右や対面での飛行も必要となります。普段から、機首方向を色々な方向に向けて飛行させることに慣れておかなければ、合格は難しいです。
GPSがONの場合は、行きたい方向に舵を切れば、舵を入れた分のスピードを出すことができますが、ATTIモードの場合は、そう簡単にはいきません。時には風を利用して、スティックから手を離すことで、風に流されながら進んでいくことも必要になります。つまり、風をしっかりと読みながら、飛行させることが最も重要となります。
GPSがONの状態での飛行と屋外でのATTIモードでの飛行でのスティック操作は全くの別物となります。心機一転、初心者に戻ったつもりで飛行させることがコツです。
今回の試験では、Phantom4 Pro が終了審査用機体として使用されました。
身体検査
書類審査で身体検査を受けることになります。単純に、運転免許証のコピーをDIPS2.0で提出するだけになります。
運転免許証をお持ちでない場合は、医療機関の診断書の提出が必要になります。
感想
私自身、飛行時間が2,000時間ほどとなり、屋外でATTIモードでの飛行も経験がありましたので、特に大きな問題は無く、飛行ができました。
ただ、これはあくまでもATTIモードに切り替えられる機体を所持していたからだと思います。
最近は、ATTIモードに切り替えられる機体は、産業機のみとなっており、一般的な機体では切り替えることができません。
そのため、独学で練習することが中々難しいのが実情です。
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