伊吹山山頂 測量撮影

山頂移動から撮影まで

秋晴れの気持ちいい登山日和な10月に、ご依頼いただき伊吹山の測量を行いました。

 

 

なんと伊吹山の山頂からの測量です!
当初は9合目の駐車場から飛行させる予定でしたが
現地の状況を確認し、急遽山頂から飛ばすことに。

 

 

登山のお客様がたくさんおられることや高低差が激しい現場でもあります。
ルート設定を十分に確認し、今回も安全第一の撮影を心がけました。

 

 

機体はMatrice 300 RTKを使用し、頂上にある伊吹山の三角点にD-RTK 2を設置して測量を行いました。
D-RTK2は主要な全球測位衛星システムに対応しているため、三角点に設置することで精度の高い測量を行うことが可能です。
今回の撮影でも精度のいいデータを測量することが出来ました。

 

 

大きなMatrice 300の機体とD-RTK 2をセッティングした三角点に、山道行く登山のお客様も興味津々でした。
離陸と着陸の際には拍手を送ってくださり、皆さまに見守っていただきながらのフライトとなりました!
※30m以上の十分な距離を取った状態で安全に見学いただいています。

取得データについて

今回は、精度についての検証は求められなかったため、検証点と標定点は設置しておりません。

撮影を行う際の注意点としては、伊吹山は高低差が激しく、飛行ルートを分けなければ、150m以上の上空を飛行してしまうため、今回は、3つのルートを作成しました。

以下、ルートのイメージになります。

DJI Pilot内で設定したルートは以下になります。

ルートAの飛行距離は6561m、飛行時間は11分2秒、ウェイポイント12ヶ所、写真661枚。
ルートBの飛行距離8748m、飛行時間14分36秒、ウェイポイント12ヶ所、写真875枚。
ルートCの飛行距離6993m、飛行時間11分48秒、ウェイポイント12ヶ所、写真702枚となりました。

 

ラップ率はできる限り、側部60%、前部90%になるように設定し、地上画素寸法も1cm/pxをできる限りキープするように設定しました。

SfMソフトはDJI TERRAを使用し、オルソ、点群、DSM、3Dモデルを出力し、以下のようなデータが取得できました。

 

オルソ

DSM

3D

 

ぜひ、空撮・測量点検などでお困りのことがございましたら、プロクルーまでご相談ください。
天気や状況はその時々で変化します。経験豊富なパイロットが臨機応変に対応しながらお悩みを解決いたします!

レーザー(LiDAR)測量で積雪の様子を撮影

 

 

2023年1月26日、寒波により滋賀県は大雪となり、積雪もありましたので、レーザー測量にて、積雪の様子をドローンで取得しました。

使用したペイロードは「ZenmuseL1」となります。

レーザー測量は、対象物にレーザーを照射し、レーザーが跳ね返ってくるまでの時間や角度等を算出し、点群データを取得することができます。

写真測量の場合は、特徴点となるもの(模様や段差など)が無ければ、点群をうまく取得できないのですが、レーザー測量は白い物に対しては、「反射率」が高く、点群の取得がしやすくなってきます。

そこで、雪=白い という観点から、積雪の様子を測量してみました。

 

可視(RGB)、反射率

以下の画像の左が積雪時の様子で右が通常時の様子となります。

虹色になっている画像が反射率となります。

暖色になるほど、白い物として認識しています。

 

サッカーグラウンドを見てみると、通常時に比べ、積雪時の方が暖色気味になっています。

   

広場も同じ結果となります。

 

設定について

点群密度が約100点/m2以上になるように、高度、サイドラップ率、速度を調整しています。

次回

今回は、雪が解け始めた際に、飛行を行いましたので、地面が露出していることがよくわかると思います。

次回は、地面が雪で完全に覆われている時に、実施したいと考えています。

 

 

 

伊吹山LiDAR測量 ZenmuseL1使用

伊吹山の被害状況の写真測量を行った際に、ZenmuseL1を使用して、同じ場所のグラウンドデータ取得の検証を行いました。

設定項目は以下となります。

  • 高度        対地90m
  • 速度        8m/s
  • 地形フォロー    ON(DEM)
  • サンプリングレート 160kHz
  • スキャンモード   非反復
  • リターンモード   トリプル
  • サイドラップ    40%

取得データ

RGB

反射率

高さ

リターン

グラウンドデータ

点群編集ソフトには樹木等を除去するフィルタリング機能があります。

DJI TERRAにも簡易的ではありますが、同じような機能が付いています。

通常

フィルタリング

グラウンドデータ(詳細比較)

 

比較すると、樹木を避けるようなイメージで、地上のデータが取得されています。

 

まとめ

今回は安全を確保するために、90mの高さで飛行させました。

高度を高くした場合、レーザーが地上に到達するまでに、レーザーのビーム径が大きくなってしまうため、うまく樹木をすり抜けられないことがあります。

意外にも樹木の密集率が高かったため、グラウンドデータの取得が甘いことがわかりました。

今後も、検証を進めて行きますので、お楽しみに。